【依存症体験談】ギャンブルやめたいあなたへ 

ギャンブルやめたいあなたへ。借金300万を自力完済した男が語る「習慣」の恐怖と出口アイキャッチ

「ギャンブルをやめたい。でも、やめられない」
その苦しみの中にいるのは、あなたの意志が弱いからではありません。ギャンブルが「娯楽」から「義務」へと変質し、脳が「借りて返す習慣」に支配されているからです。

私はかつて、消費者金融5社から300万円を借り入れ、利息だけで年間87万円を支払う地獄の中にいました。当時は仕事以外のすべての時間を遊技場に捧げ、親から託されたカードすら現金化して注ぎ込む異常な日常を送っていました。

本記事は、その深淵から私がどうやって這い上がり、300万円を完済して「正常な生活」を取り戻したのかを記した真実の記録です。

この記事を読み終えた時、あなたは自分が戦うべき「真の敵」が何かに気づくでしょう。そして、今の異常な生活に区切りをつけるための、最初の一歩を踏み出す勇気を得られるはずです。

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第1部:異常な日常と地獄の扉

異常な日常と借金300万円の現実

本記事は、筆者が実際に経験した依存症の記録です。医師の診断書はありませんが、当時の私の日常は、間違いなく「異常」という言葉でしか説明できません。

【借金総額:300万円】 消費者金融(5社):250万円(50万円 × 5社) クレジットカード(ショッピング枠):50万円 当時の実質年率:約29%

年間利息だけで87万円以上(月換算で約7万2,500円)。どれほど返済しても、元金が1円も減らない生活。それは、コンビニにATMなどなかった時代、消費者金融の専用ATMへ通い詰める日々でした。

娯楽が地獄への第一歩に変わる時

私は賭け事が好きな家庭で育ちました。小学生で花札や麻雀を覚え、中学生で馬券を買う。賭け事に対する心理的抵抗は、子供時代にすでに消滅していました。 家には、遊技で生活する主人公の漫画があり、その恰好良さに憧れを抱くことになります。高校生になり、初めて足を踏み入れた遊技場。負けはしたものの、心に残ったのは「こんなに楽しいものがあるのか」という強烈な快感でした。

この時、地獄への第一歩を踏んだのだと確信しています。高校時代のアルバイトの目的は、軍資金を稼ぐことだけ。お金が無くなれば終わり。その頃はまだ、健全な「遊び」の範疇に踏みとどまっていました。

「金は借りられる」という就職後の変化

就職を機に、生活環境が激変します。「20日間拘束され、10日間休む」という特殊な仕事。拘束期間中は衣食住が保証され、初任給も高い。この「余裕」が、消費者金融にとっては最高の貸付対象だったのでしょう。 10日間の連続休暇。暇を持て余した私は、毎日遊技場へ通います。やがて軍資金が尽き、テレビCMで流れていた消費者金融の無人契約機へと向かいました。

車の運転免許証一枚で、保証人なしで金が借りられる。いくつかの質問に答えるだけで、簡単に「50万円」という大金が手に入りました。 地獄の扉が開いた瞬間です。

借入限度額が「自分の金」に置き換わる錯覚

手に入れた50万円で、存分に遊技を楽しみ、閉店後は飲み歩きました。仕事で拘束される20日間は、不自由ではありましたが、食費も光熱費もかかりません。その「生活への安心感」が、皮肉にも私の狂気を加速させました。 負けても、また借りればいい。1社目の限度額50万円を使い切る頃には、致命的な勘違いが始まっていました。

「借入限度額は、自分が自由に使えるお金である」

自分の金ではないのに、あたかも自分の預金であるかのように錯覚し、2社目の自動契約機へと向かいます。そこでも簡単に50万円が借りられました。

積み上がる「可決」という名の麻痺

1社目の50万円を使い果たした時、私はまだ「返せばいい」と考えていました。しかし、2社目の自動契約機で再び「可決」の文字を見た時、ブレーキは完全に壊れていました。 「まだ、自分には価値(枠)がある」と勘違いしたのです。3社目、4社目と増えていく過程は、もはや作業でした。無人機室の空調の音、画面から流れる質問事項、そしてカードが発行される機械音。それら全てが、私に遊技を続けるための「許可証」を与えてくれる儀式のように感じられました。

3社目:150万円。まだ給料で利息が払える、と自分を納得させる。 4社目:200万円。毎月の返済額が増える恐怖を、新たな借入で打ち消す。 5社目:250万円。もはや金額にリアリティはなく、ただ「画面上の数字」を動かしている感覚。

審査に通るたびに、消費者金融のシステムから「あなたはまだ大丈夫だ」とお墨付きをもらっているような錯覚に陥りました。「借りられる金額」の合計が、そのまま「財布の中身」と同期していく。 1社50万円という枠が、5つ重なって250万円。この「50」という数字が積み重なっていく過程で、私は一歩ずつ、引き返せない深淵へと足を踏み外していったのです。 気がついた時には、「借り入れた250万円」は、汗水垂らして稼ぐべき金ではなく、ボタン一つで引き出せる「自分のお金」に完全に置き換わっていました。


第2部:やりたいから「やらなければならない」義務へ

やりたいから「やらなければならない」義務への変容

借金を借りては返す生活を繰り返すうちに、私の精神は決定的な変容を遂げました。かつては楽しみだったはずの遊技が、いつしか「やらなければならない義務」へと変わっていたのです。 5社から250万円を借り切り、6枚目のカード審査に落ちた時、私は初めて「無限には借りられない」という事実に直面しました。高校生の時なら、金がなくなれば諦めていました。しかし、この時は違います。「250万円借りて、初めて自分の金がなくなった」と感じたのです。すでに、まともな思考は崩壊していました。

軍資金が尽きると、私はなりふり構わぬ行動に出ました。

親から何かあった時にと持たされたカード

高校卒業時に、親から「何かあったときに使って」と一枚のクレジットカードを渡されていました。今考えてもなぜ渡されたのかはわかりません。本当に心配したのか、紹介キャンペーンだったのかもわかりません。当然、その時の私は、そんなことは考えずに「何とか現金にできないか」しか考えていなかったのです。

中古ゲームショップでハードとソフトをクレジットカードで購入することを思いつきました。そのまま別のショップへ持ち込み、現金化して遊技場へ向かう。やがてそれすら面倒になり、同じ店で「買取価格の差が少ない商品」を聞き、その場で買ってその場で売る。すべては、遊技場に開店から閉店まで居続けるためです。閉店時間が近づくと、目的(遊技をすること)が達成されない恐怖で、激しい苛立ちに襲われました。

仕事という名の「安堵の檻」

この地獄のような強迫観念の中で、唯一の救いとなったのは、意外にも「仕事」でした。「20日間働き、10日間休む」という拘束。かつては不自由だと思っていたその時間が、私にとっては「遊技をしなくていい安堵の時間」へと変わりました。

休日の自分:遊技をしなければならない恐怖に縛られる。 仕事中の自分:拘束されているおかげで、遊技から解放される。

私は、本来取らなければならない20日間の連続休暇すら、会社に買い取ってもらい仕事に出ました。休んでしまえば、また遊技をしなければならないからです。しかし、その買い取りで得た金も、結局は休暇の間に遊技場へ注ぎ込んでしまう。支離滅裂な、異常な精神状態でした。

「私の意志が弱かったのではない。脳が習慣に支配されていたのだと、この記事を読んで気づきました」

つづく

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