1、基本情報
- 登録番号: 5230
- 生年月日: 2003年8月20日
- 支部: 愛知
- 登録期: 129期
- 級別: B2級
- 師匠: 吉田慎二郎 選手
- 弟子: なし
2、レーススタイル解説
【クイックターン】×【天性のスタート勘】=【才能開花、間近】
クイックターンという武器
ジキルが石原凪紗選手を語るとき、まず最初に思い浮かぶのが「クイックターン」という言葉だ。
これはジキルが勝手に命名した技術で、舳先を瞬時に進行方向へ向ける旋回の鋭さのことを指している。グイッと向ける、と言った方が伝わるかもしれない。艇の向きが変わるまでの時間が驚くほど短い。旋回後の推進力の立ち上がりが早く、ロスなく加速に入れる。女子戦を長年見続けてきた目には、これが女子トップクラスにも通じる技術として映っている。
1マーク選択は「捲り」主体。このクイックターンを活かして、大外から一気に内を飲み込みにいく。
スタートタイミングは数値が証明している
ジキルの評価はレースを見て先に確信する。数値はその後で確認する。「数値が良かったから注目した」ではない。「レースを見てスタート勘の良さを感じた。数値を見たらやっぱりそうだった」という順番だ。
実際に数値を見てみよう。前期のコース別成績がある。
3コースの平均STは0.14、平均ST順は2.4。11艇の中で平均して2番目か3番目に早いスタートを切っているということだ。3コースとしては相当な数字である。1着2本、3連対率63.6%という結果もこのスタート力が下支えしている。
1コースの平均STも0.13。インに入っても攻めるスタートを切っている。
2コースに目を向けると、ST0.14と数値は悪くないのに1着0本、3連対率44.4%に留まっている。これは差しに回った時よりも、自分から捲りに行く3コースの方が性に合っているということを示している。捲りという選択が天性に合っている選手なのだ。
狙い目と現時点の評価
3コースからの出走時、特にスロー水域(1〜3コース)での出走が狙い目だ。上位の選手が相手でも、スタートから展開を突いて着入りに絡む力を持っている。
一方、4〜6コースになると様相が変わる。4コース・5コース1着0本、6コースに至っては3連対率0.0%。外枠での道中の捌きは現時点では課題として残っている。
現時点での舟券の組み立ては明快だ。スロー水域での出走時を軸に据える。外枠の時は無理に絡めない。それだけでいい。
3、師匠・吉田慎二郎との関係
石原凪紗選手の師匠は、同じ愛知支部の吉田慎二郎選手だ。
「師匠に褒めてもらえるとまた頑張ろうと思える。師匠に少しでも恩返ししたい」——石原選手は自身のモチベーションをそう語っている。師弟関係の核心がこの一言に凝縮されている。
デビューから4年を超えた今、その気持ちを胸に走り続けている。
4、ボートレーサーを目指した理由とエピソード
父の言葉と、峰竜太のまくり差し
父親はかつて自身もボートレーサーを目指していた。その影響でボートレースの存在は子どもの頃から知っていた。中学時代は将来の夢が定まらず進路に迷っていた石原選手に、父が「こういう道もある」と背中を押した。
調べていくうちに心を決定的に動かした出来事がある。2018年のグランプリ、トライアル2nd。峰竜太が5コースからまくり差しで1着を奪ったレースだ。そのレースを見て「ボートレーサーになりたい」という気持ちが固まった。
高校進学後、名古屋・大須にあったボートレースアンテナショップで試験体験を受け、129期の試験に挑戦することを決めた。
現役女子高生という船出
デビューは2021年11月13日、ボートレース常滑。当時はルネサンス高校(通信制)に在籍中の現役女子高生だった。競艇界では前例のないデビューとして大きな話題になった。
補習を受けながら学業と並行し、電車で常滑・蒲郡まで通って練習を重ねてのデビュー。文武両道という言葉では追いつかないほどの密度だった。
初勝利まで2年、そして初優出へ
デビューから約2年。2023年9月、ボートレース福岡でデビュー初勝利を飾った。4コースからのまくりでの1着、配当は51,410円の万舟券だった。「やっと、やっと水神祭できました」——本人がXに綴った言葉に、2年分の積み重ねが滲んでいた。
そして2026年2月、浜名湖ヴィーナスシリーズでデビュー初優出を果たす。浜名湖のゴールドプレートエンジンを引き当てての優出で、優勝戦は5コースから全速戦で2着。着実に階段を上っている。
大村への遠征節では「私がボートレーサーになるきっかけをくださった峰さんと初めて同じ斡旋になれました」とポストしている。峰竜太と同じ水面で戦う日を迎えた興奮が、そのまま文字になっていた。
「最終的には、私のレースを見てボートレーサーになりたいと思ってくれる人が増えれば嬉しい」——峰竜太から受け取った何かを、次の誰かへ渡したいと思っている選手だ。
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